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ネットで拡散する「デマ情報」募集のNHKツイートについて検証してみた 

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NHKの「おはよう日本」で放送されたネット上で拡散する医療情報に対する医師のメッセージを紹介して、NHKがネット上に拡散する怪しい情報やそれによる被害の体験談を募集しています。

情報を鵜呑みにしないよう警鐘をならしているように僕には思えます。そのことは素晴らしいと思います。

そこで、上に添付したNHKの情報を検証してみましょう。

なんでネットの情報に限定しているのだろう?

 上に添付したツイートは、字面だけを見れば情報収集が目的ですが、埋め込まれている「おはよう日本」の動画を含め全体を見ると、ネット上で拡散する誤情報に対する警告に思えます。

でも、動画内でも紹介されているように、ネット上の情報でも信用出来る情報も存在するはずです。

情報の真偽について考えるのなら、ネットに限らず、新聞、週刊誌、書籍、口コミ、テレビ、ラジオなどあらゆる情報媒体にも、ウソと本当の情報が交じっています。

ネット上での怪しい情報を募集するのではなく、情報の真偽を見抜く力、情報リテラシーを高めるためにはどうすればよいのか、その情報をNHKさんが流してくれた方が、20年以上受信料を払い続けている者としてはありがたく思います。

どうして、NHKさんは、情報リテラシーを高める情報を発信していないのでしょうか。

うがった見方かもしれませんが、NHKさんも誤情報を流すことがあるので、国民の情報リテラシーは低いままの方が、彼らにとって都合が良いのでは、とこのツイートだけを見ると思ってしまいます。

NHKさんに限ってそんなことをするとは思えないので、きっと僕が知らない所で、情報リテラシーを高める情報をNHKさんは提供してくださっているのでしょう。

次の疑問ですが、沢山ある情報媒体の中で、なんでネットの情報に限定しているのでしょうか。

新聞、ラジオ、書籍、口コミなどの媒体は昔からある情報なので、みんな取り扱いになれている一方で、ネットの情報に関しては、新たに活用する人が増えている状況なので、新しいものに対する取扱い注意を促しているのでしょう。

でも、ネット、特にYouTubeを見る人の割合は増えていて、テレビの視聴者数は年々減少しています。広告もネットに流れています。テレビにとってネット、YouTubeは競合に当たります。

当事者であるNHKおはよう日本が、競合関係にあるネット情報(例えばYouTube)について公平・中立な検証が出来るのでしょうか。出来ないと僕は思います。

テレビを見る人がこれ以上減らないようにネットに対する悪口を言っているように思えてしまいます。

論理的に考えてそう思われても仕方がないですよね。

まさか、NHKさんがそんな悪意をもってするとは思えません。でも、そうとも取れるので、NHKさんの品位を保つためにも、ネット批判は慎重にされた方がよいように思います。

次に、動画の中身について検証してみましょう。

なぜ、ネット上の誤情報の例として医療情報を取り上げているのでしょうか

あらゆる情報には嘘と本当が混じっています。真実を見極める作業は本当に難しいことだと思います。

頭の良い人でも詐欺に掛かることからもそれが分かります。

そもそも見分けるのが難しい真偽を扱うのに、何で難しい医療情報を題材にするのでしょうか。

医師が言っていることが正確か否か普通の人は判断できないではないですか。

医師の発言に異を唱えて健康被害が出たら一般の人は怖いので口をつぐんでしまいます。

ネットでのデマ情報について問題提起をするのであれば、もっと真偽を確認しやすい、ディスカッションしやすい題材にしたほうが「僕は」良いと思います。

きっと医療情報は命や健康と言う他に代えがたい貴重なものに関わるので、まず、そこを題材にしたのでしょう。

小児科医のシーンで紹介されているデータは本当にあの医師が紹介しているのか?

0:55から始まる情報は、本当にあの医師が紹介しているのでしょうか。

編集されたパソコン画面が写されているため、あの先生が紹介しているか分かりません。何度見てもあの先生があの表をパソコンで開いているところを確認出来ません。僕には、あの先生が紹介している内容とは思えません。

なぜならば、無菌性髄膜炎の発症率を、ワクチンを接種した場合と、(おたふくに)感染した場合とで比べているからです。

ネットユーザーは、おたふくの予防としてワクチンを「する」か「しないか」で悩んでいるのです。つまり、まだ子供はおたふくに掛かっていません。

ワクチンと比較するなら、ワクチン非接種群と比較しないと正しい判断は出来ないのではないでしょうか。

あるいは、ワクチンを接種しないとどれくらいの確率でおたふくに感染し、そのおたふくに感染した子が何人、無菌性髄膜炎を発症するのか、それを考えないと比較にならないと思います。

これは、本当に素朴な疑問です。間違えていたら即、訂正文を載せるか削除するのでどなたか一報ください。

また、僕の情報を鵜呑みにするのではなく、ご自身で検討して考えてください。

医師は自分たちが提供している医療が正しいと信じて医療行為を行っている

動画では医師が提供する情報が正しい、という前提で作成されています。

僕は医師と20年関わる仕事をしていたので、医師が提供する情報はほぼ正しい、と考えています。

なぜならば、自分が行った医療行為の結果を自分の目で見ることが出来るからです。

しかし、医療はまだまだ分からないことばかりです。医師たちも悩み、より良い治療を開発するように研究を続けています。

今の医療が完璧であれば、医学の研究は行われなくなっているはずではないでしょうか。

医師は、自分たちの提供している医療が、まだ発展途上です、とは言いにくいかもしれませんし、自分たちが提供している医療が正しいと思わなければそもそも医療行為なんて出来ないのではないか、とも思います。

つまり、医師が「正しい」と言っているからと言って、「正しい」ことの証明にならないのではないでしょうか。

それに、医師みずからの経験はエビデンスレベルが低いと、EBMの世界では考えられています。EBM、証拠に基づいた医療のことです。

医療行為の有用性は、統計学的に意味のある差が出るだけの多数の人数を集めてバイアスがかからないようにし、無作為に割りつけて盲目的に行われた比較試験で検証されます。

無作為抽出二重盲検比較試験と言います。これを集めて、さらに解析したものが最も高いエビデンスレベルになります。メタアナリシスと言います。

医師個人で行えるものではないため、個々の医師に医療の有効性を判断するのは、実はとても難しいのではないかと考えています。

それに、医師は忙しすぎて、そこまで検証する余裕もないと思います。

多くの医師が正しいと思って行っていた薬物治療が否定された例 脳循環・代謝改善剤

脳代謝剤4種「効果なし」で「承認取り消し」

上のリンク記事を是非お読みください。

1998年に脳循環・代謝改善剤という薬効群の薬が承認取り消しをされて販売が中止されて市場から回収されました。

それらの薬の売上総額は約8,000億円です。

多くの医師が効果を経験して使っていた薬が、効果がない、と厚生省によって判断されたのです。

なんでこんなことが起こったのでしょう。

薬の効果検証はプラセボとの比較試験で

承認取り消しとなった脳循環・代謝改善は、標準薬(前から使われていた薬)ホパテと比較して、効果があったので発売されました。

でも、そもそも、ホパテの効果がちゃんと検証されていませんでした。

西洋医学が入ってきたのが明治に入ってからで、化学医薬品が普及してきたのが終戦後です。

薬の効果の検証方法も、日進月歩で進化しているので、昔の薬の評価方法は、今と比べると稚拙なのですが、当時は、それが最先端だったのです。

最先端の方法でホパテを検証し直したら「無効」となったので、新しいタイプの脳循環・代謝改善も検証し直すことになりました。

その結果、「効果なし」と判断されたのです。

医師は効果を実感していたのにどうしてこんなことが起きたのでしょう。

医療の世界にはプラセボ(偽薬)効果というものがあります。

小麦粉のような薬効のない粉を錠剤にして「お薬ですよ」と言って医師が患者さんに飲ませると、一定の割合で、効果が出る人がいるのです。

これがプラセボ効果です。

このため、薬はプラセボと比較して効果に差をつけないと薬効が証明されたとは言えないのです。

脳循環・代謝改善をプラセボと比較したとき、プラセボと同じ効果しかなかったのです。

真偽の検証って難しいですね。

同じことが抗がん剤でも起こりえますが検証されていません。

抗がん剤について

多くの癌腫で標準薬となっている薬に5-FUがあります。

新薬はこの5-FUをキードラックとした群と比較して延命効果などが検証されることが多いように思います。

5-FUの添付文書の「臨床成績の項」をご覧ください。

5-FUの延命効果はプラセボと比較されていません。

それでも承認されています。

昔は、癌がどれくらい小さくなるか、で効果の有り無しを検証していたのです。

手術が出来ないくらい進行していたり、手術後に再発した癌は何をしてもむり、と言う前提があったと思います。

ですから、そんな癌を直したり、延命させることを薬に期待するのが、そもそも無理な時代があったのです。

でも、医学の進歩、癌を克服する、という使命を抱えて、研究が続けるため取り敢えず、半分の大きさまで小さくなったら「効果あり」としたのだと思います。

5-FUは延命効果が証明されずに、承認されて広く使われるようになりました。

そもそも無治療群と比べてどれくらいの延命効果があるのか分からない5-FUを比較対象薬にして、新薬の延命効果が検証されています。

癌は命に直結する疾患なので、薬が存在する現在、無治療群を作って比較試験をすることが倫理的に出来なくなってしまっているのです。

同じことは手術でも言えるはずです。

多くの医師は、無治療の癌がどうなるのかを知らないはずです。

異端の意見だからと排除せず検証してみよう 近藤誠医師の例

「おはよう日本」では、ネットで拡散される誤った医療情報の例としてワクチンの危険性に関するものが紹介されています。

しかし、ネットで拡散されている「ワクチンの危険性に関する情報」が誤った情報である、と言い切れるのでしょうか。

言えないと思います。

よく、映像を見ると、「ネットで拡散されているワクチンの危険性に関する情報が誤った情報である」とは言っていませんし、書いてもいません。

でも、ワクチンの危険性を訴えるプラカードの画像があり、その上に、「誤った医療情報」と書いています。

元慶応病院放射線科の近藤誠医師は「ワクチン副作用の恐怖」という本を出版しています。ネット情報ではありません。

2017年に発売になって今でも出版取り消しになっていません。

これが明らかに誤った情報であるのなら、医学会は、この本の内容が誤っていることを証明して出版取り消しをさせないとまずいのではないでしょうか。

医学会で論争になっているのであれば、ネットで検索をしても上位表示されるはずですが、出てきたものは、目に付いたのはこの記事です。

近藤誠氏の『ワクチン副作用の恐怖』に対する批判とその先

検証してみましょう。

まず、身元確認です。どこ、どのような人物が情報を発信しているかです。

近藤誠医師は、名前、連絡先、勤務先、キャリア、発信している情報を全て公開しています。

一方、上の記事の著者は、
本名不明、内科医だが専門不明、勤務先不明、連絡先不明です。

まさに、信用できないネット上の情報のお手本のようです。

内容的を見てみましょう。

NATROM氏の記事の下から2番目の章で、この医師は、医学的に弱い立場の出版関係者を責めています。

近藤医師が進める「癌放置療法」を実践しているのか?と。

出版者に聞かずに、医学的に対等な医師に聞くべきではないでしょうか。

僕が読んだ本では、自分や家族には、標準的癌治療は行わない、と多数の医師が回答したというアンケート結果が紹介されていたと記憶しています。これ、信じないで自分で確認してください。

そもそも、匿名で書いている時点でこの人よりも、僕は、近藤医師を支持します。

匿名という点では、近藤誠医師とNATROM医師を比較しています。

僕は本名を伏せていますが、僕が検証しているツイートにも個人名は記載されていません。

近藤誠「癌放置療法」は少数意見故に誤っていると言えるのか

近藤誠医師は、血液がんの抗がん剤は効果があると言っています。僕もそう思います。

近藤誠医師が警鐘を鳴らしているのは、固形がんに対する手術、抗がん剤、放射線治療です。

これから書くのはあくまでも僕の考えであり、経験です。

僕の母は76歳で癌と診断されました。

近藤誠医師と関連書籍8冊をそれから読みました。

国立がんセンターの情報、学会のガイドラインも読みました。

それ以前にも10年間癌治療の一端で働いてきました。

どうしても近藤医師の言っていることが正しいとしか思えませんでした。

しかし、母の命が掛かっています。慎重に検証しました。

近藤医師が医師の世界で孤立して多くの医師から批難されているのを知っています。

しかし、近藤医師は定年直前まで慶應病院に勤務し、その後も、クリニックを開業し癌治療に関わっています。

近藤医師の言っていることが誤りであれば、大変な被害が生じます。

他の医師は、彼を論破して彼の発言をやめさせるべきです。

しかし、調べてみたところ、近藤医師を批判している人は、近藤医師から反論されない場で一方的に発言しているだけです。

近藤医師から対談を申し込まれてもほとんどの医師が対談を受けていません。

僕が知っている範囲では近藤医師と対談したのは2人です。

書籍になって簡単に読める状態になっている対談を行った医師は一人だけです。

「がんは治療か、放置か 究極対決 近藤 誠 、 林 和彦」

この本で近藤誠医師と対談している林医師は女子医大の化学療法・緩和ケア科教授、がんセンター長です。

林医師は近藤医師に論破されている。つまり、近藤医師の方が正しいと僕は理解しました。

本題をそれるので割愛しますが、その他にも色々な情報から判断して近藤医師の説を取ることにしました。

最終確認で、近藤誠先生に直接会ってお話を聞きました。

情報の真偽を知ることは難しい

テレビ、新聞、ネット、ラジオ、書籍などどの媒体に乗っているかで情報の質を判断するのではなく、また、多数意見だからと言うだけで判断しないように僕はしています。

本当に情報の真偽を知るのは難しいと思います。

最後は、自分の目で見たものを信じることにしています。

それさえも誤りであることがあるので、重要な決断は、検証を続けるために情報を集め続けています。

NHKさんには、公共放送として良質な情報を提供し続けていただくことを期待しています。

-N国党ウオッチ

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ひできです。メールアドレス mtwoods2018@gmail.com

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大学卒業時就職活動に失敗し小さな製薬会社に就職。
そこではスキルが身に付かないと危機感を抱いて1年で退職。外資系製薬に転職。入社後即、そこよりも大きな外資系製薬に吸収合併されて上司、先輩の多くがリストラされるのを目の当たりにしました。
そこから転職を繰り返してより専門性を高め、高めた結果、目標になる上司、先輩、同僚が見当たらず仕事がつまらな過ぎて脱サラ。
2018年は1年間主夫をしながら家族とたっぷりの時間を過ごしながら父の介護もしていました。
長男は自閉症。
20年専業主婦だった妻は代わりに仕事を見つけて働きに出ています。仕事以外に5つのコミュニティーい所属して日を追うごとに活性化しています。
脱サラ直後はFX(外国為替証拠金取引)で生活費程度稼げていましたが、2018年8月のトルコリラショック以降お小遣い程度の収入。
インターネットビジネスに希望を見出してブログスタート。いつかはパソコン1台で稼げるようになりたいなあと夢に満ち溢れている1973年生れの46歳です。2019年5月から電子書籍の発行を始めています(10月現在10冊発行)。僕が書いた本のご紹介